良い仕事は「断り」からもらえる

■「できないものはできないと言え!」

 という常套句、

 実は全く意味がないと言えます。


 この言葉の裏には

 「できなければ無理してもできるようになれ!」

 という暗黙のフレーズが入っているから。

 そんな仕事に意味があるか?

 というと全くないのが実情です。



■仕事をしていて無理難題を吹っ掛けられたり

 理不尽な作業を押し付けられたした経験、

 あなたもあると思います。

 金曜日の夜に

 「これ、月曜の朝イチまでに出してね」

 なんていわれた時には

 「あ~、土日も出勤かよ・・・。

 やってらんねーぜ」

 という心境になったことがある方も

 いらっしゃるのでなないかと思います。

■そのように依頼される仕事のほとんどは

 「良い仕事」

 になりません。

 ただの「やらせ」に成り下がってしまい、

 クソつまらないものになるのです。

 そういう仕事は「断る」に限ります。

■むしろ、断りから良い仕事は生まれるもの。

 断ることで、相手と同等あるいはそれと

 近い立場に自分を置くことができます。

 お相手の立場からすると

 「お、コイツは言うべきは言うんだな。

 心してかからないと」

 という心境にさせることができるのです。

 なめられることがなくなるので、

 仕事の依頼があると無理難題を

 押し付けられることが格段に少なくなります。

 (ゼロにはならないかも)



■10年ほど前の新潟県中越地震の際、

 クライアントである国交省から私は

 様々な依頼をもらっていました。


 日に日にそれはエスカレートし、

 「Youはなんでそんなことまで!?」

 というようなものまで押し付けてきたのです。


 「これはどう考えてもいらないだろう」

 という図面の作成要求、

 「これはどう見ても関係ないだろう」

 という資料の作成要求、

 「これはどうとらえても役に立たんだろう」

 という写真の撮影要求、

 などなど・・・・・。


 あるときは、日曜の夕方休んでいたら

 私の携帯に電話をかけてきて、

 「こういうことをやって欲しい。

 明日月曜の朝イチまでに」

 なんてこともありました。



■今振り返ると、それは私が断ることを

 一切しなく

 「ハイ、ハイ」

 と引き受けていたため、相手から

 「こいつは使い勝手がよさそうだから、

 徹底的にこき使ってやれ」

 となめられていたからだと思うのです。

 うーん、今考えるとダメダメな人間でしたね。



■ところが、ある時

 「それは無理です。できません!」

 ときっぱり断りを入れました。


 そしたら担当者の態度が激変。

 無理なことを言ってこなくなったのです。



■さらに、こちらの言うことにも耳を

 傾けてくれるようになり、

 対等に近い状態で議論をしたり

 意見交換ができるようになって、

 お互いにとって非常に満足度の高い

 成果品が出来上がりました。



■まさか、一言断っただけで

 良質な仕事ができるとは、

 当時はまったく思いもしなかったのですが、

 すべては「断り」から始まったもの。



■昨年まで、電通にコピーライターとして

 勤務されていた、前田将多さんは

 こうおっしゃっています。

 『クライアントや上司からの人間性を損なうような

 無理難題は、断れ!

 それで、カネを失ってもいい。関係を切ってもいい。』

 ※前田さんのコラムが話題です。

  ⇒ http://monthly-shota.hatenablog.com/entry/2016/10/20/214026


 そんな無理難題から、良い仕事なんてできないし

 生まれないものです。

 待っているのは悲惨な結果。



■断ることは悪いことではなく、

 むしろあなたと取引先を守ってくれる

 防御壁のようなもの。

 だからこそ、勇気をもって断ることが

 ときには大事なのです。

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